すでにご存知の方も多いと思いますが、最近TIDAL絡みの気になるニュースをいくつか目にしました。
一つ目はこれ。
内容としては、TIDALが採用しているMQA技術の提供元MQA社が経営破綻し、買い手を探しているというものです。
記事内では、MQA社の声明文も掲載されているのですが、「MQAの主要な資金提供者は撤退を模索しています」という、とても気になる1文が書かれています。
あらら。どうなってしまうのでしょうか、MQA。
そしてもう一つの気になるニュース。
こちらは、「TidalはHiFi PlusプランにハイレゾFLACを導入します」というニュースです。
なんでも、Reddit(海外の掲示板)でTidalのCEOが「HiFi Plus加入者向けにハイレゾFLACを近々導入する予定です」と回答したんだとか。
あらら。やっぱりどうなってしまうのでしょうか、MQA。
TIDALからMQAが無くなるのかもね
この記事では、TIDALがHiFi Plus加入者向けにハイレゾFLACを導入したあと、MQAがどうなるのかについては書かれていません。
TIDAL公式サイトでも今のところ言及はないのですが、MQAの経営破綻とTIDALのハイレゾFLAC導入がここまで近いタイミングで明らかになることから推測すると、TIDALからMQA音源が消えてしまう可能性もありそうな気がしますよね。
そうなると、「TIDALの強みって何だっけ?」という話になってきます。
ご存知の通り、アマゾンやアップルはTIDALより遥かに安価でハイレゾ音源を提供しています。
かたや、TIDALは良くも悪くも謎に包まれたMQAで差別化してきたわけですが、同じ土俵にたってしまうとTIDALの価格の高さばかり目についてしまうのではないでしょうか。
TIDALユーザーとしては、アマゾンやアップルのサービスよりもはるかに使いやすく、細かい情報にアクセスできる点も気に入っているので、「完全に同じ」だとは思いません。
しかし、2023年中に日本でもサービス開始とアナウンスされているQobuzが使えるようになるとどうでしょうか。
TIDALに比べリーズナブルな価格でQobuzが使えるようになるのであれば、TIDALに拘る理由(QobuzはRoonでも使えるしね)はほぼ無くなってしまう気がします。
MQAが無くなると、TIDALの日本上陸も遠のきそう
TIDALがなかなか日本でサービスを開始しない(できない?)理由として、「アマゾンやアップルが安価にハイレゾサービスを開始したから」という噂があります。
それでもTIDALにはMQAという特徴があったので、上陸さえすればアマゾンやアップル(もちろんSpotifyも)からオーディオファンを一定数は獲得できたのではないでしょうか。
これが、MQAを捨ててしまうとなると、TIDALが日本で勝負できる要素がほとんど無くなってしまいます。
使いやすさや情報の細かさなんて、サービスの「強み」としては弱すぎですよね。
まぁ、当然そんなことはTIDAL側も把握しているでしょうし、何かしら今までとは違うアプローチをしてくるはず(MQA無しだと安くなるかも)ですが、MQAなしのTIDALが日本でサービスを開始するハードルはどんどん高くなってしまいそうな気もします。
僕自身はMQAに拘りはない(フルデコードできるDACはZEN DACしかもっていない)のでFLACでもMQAでも構いませんが、TIDALの日本上陸が益々遠のきそうなことや、そもそもTIDALの今後は大丈夫なのかしら、など、気のなることの多い今日この頃です。
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