
イヤホンブランドSOUNDPEATSより、2025年2月24日に発売された「UU イヤーカフイヤホン」(モデル名PearlClip)を、発売日より一足先に試す機会をいただきました。(製品は無償提供)。
「ん?またSOUNDPEATSのイヤーカフイヤホンのレビュー?」
もしこのサイトを以前からご覧いただいている方なら、そう思われるかもしれません。
確かに、今年の1月「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」のレビューを書いています。
実は、このCCイヤーカフイヤホンは、あまりにも快適で音が良いので、レビュー後も毎日使いまくっている製品なのです。
そして、今回の「UUイヤーカフイヤホン」は、その「CCイヤーカフイヤホン」の進化版と言えそうな、要注目のモデルだったため、短期間に続けてレビューを書くことにしたという訳です。
では、実際にどのような進化しているのか、本記事では、「UU イヤーカフイヤホン」と「CCイヤーカフイヤホン」の違いや改良点を中心にレビューしていきます。
SOUNDPEATS UU イヤーカフイヤホンのスペックと特徴

まず始めに、「UU イヤーカフイヤホン」のスペックから確認していきましょう。

大まかな部分では非常に似ている両イヤフォンですが、分かりやすい違いとしては、本体のデザインが変更となりました。


「UU イヤーカフイヤホン」は、耳の後ろ側につける部分の形状が丸から横長になっています。
また、持続時間や本体操作方法といった、「CCイヤーカフイヤホン」のレビューで気になる点としてあげていたポイントが、しっかり改善されています。
例えば、最大持続時間は6時間→8時間に伸び、操作はタッチ式から物理ボタンへ変更されています。
とくに驚いたのは、持続時間が強化されたにもかかわらず、本体の重量は約5gから4.7gへとわずかに軽量化されている点です。快適さの大きな要素は、本体の軽さにあると感じていたので、軽さを維持したまま、持続時間を2時間も延ばしてきたUU イヤーカフイヤホンには非常に魅力を感じます。
あと、新しい機能として風切り音低減機能が搭載されており、屋外での使いやすさを向上させているようです。
UU イヤーカフイヤホン | CCイヤーカフイヤホン | |
---|---|---|
タイプ | ワイヤレス | ワイヤレス |
形式 | イヤーカフ型 | イヤーカフ型 |
本体操作 | 物理ボタン | タッチ |
素材 | 高品質TPU ニッケルチタン形状記憶合金 | 肌に触れる部分:シリコン製 ワイヤー部分:ニッケルチタン形状記憶合金 |
ドライバー方式 | 10.8mm デュアルマグネットダイナミックドライバー | 12mm デュアルマグネットダイナミックドライバー |
再生周波数帯域 | 20Hz—20KHz | 20Hz—20KHz |
対応コーデック | AAC、SBC | AAC、SBC |
Bluetoothバージョン | Bluetooth5.4 | Bluetooth5.4 |
最大持続時間(単体) ※AAC、60%音量、正常モード。 ダイナミックEQ OFF、ムービーモード OFF | 8時間 | 6時間 |
最大持続時間(ケース込み) ※AAC、60%音量、正常モード。 ダイナミックEQ OFF、ムービーモード OFF | 30時間 | 24時間 |
重量 (片側) | 約4.7g | 約5g |
重量 (充電ケース込み) | 約46.73g | 約47.34g |
サイズ (片側) | 27.4×26.7×22.5mm | 31.34×14.69×29.05mm |
サイズ (充電ケース) | 63.7×49.8×30.6mm | 72.21×24.15×45.53mm |
充電時間 (イヤホン) | 1.5時間 | 約32分 |
充電時間 (充電ケース) | 2時間 | 約106分 |
充電コネクタ | USB Type-C | USB Type-C |
内蔵マイク | 片側1基 | 片側1基 |
風切り音低減 | 対応 | 非対応 |
急速充電 | 対応 | 対応 |
イヤホンを探す機能 | 対応 | 対応 |
左右気にせず収納 | 対応 | 対応 |
ダイナミックEQ | 対応 | 対応 |
ムービーモード(3Dオーディオ) | 対応 | 対応 |
通話用(ENC)ノイズキャンセリング | 対応(AI駆使) | 対応(AI駆使) |
マルチポイント | 対応 | 対応 |
ゲームモード | 対応(0.08s) | 対応(0.06s) |
防水性能 | IPX5 | IPX5 |
付属品 | SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン本体1 充電ケース1 Type-C充電ケーブル1 日本語取扱説明書1 アプリガイドカード1 | SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン本体1 充電ケース1 Type-C充電ケーブル1 日本語取扱説明書1 アプリガイドカード1 |
発売日 | 2025年2月24日 | 2024年11月25日 |
「UU イヤーカフイヤホン」を実際に使ってみた感想
さて、ここからは実際につかってみた感想をCCイヤーカフイヤホンと比較しながらもう少し詳しくお届けします。
素晴らしく快適な装着感はUU イヤーカフイヤホンでも変わらず
まず、イヤーカフ型の肝である装着感はあいかわらず素晴らしいです。
長時間装着していても耳は疲れません。最高です。

また、デザインの変更により、装着時の安定感がさらに向上しています。肌に触れる部分が増えたことで、ズレにくくなり、長時間の使用でも安心感があります。
前後のデザインが大幅に変わったことで、装着時や充電ケースに戻す際に迷うことも無くなりました。CCイヤーカフイヤホンは前後が似ているので、パッと見ではどちらが前なのか分かり難かったんですよね。
一方で、フィット感がやや強めになった分、「CCよりも付けている感が増した」と感じる場面もありました。
ただ、これは個人の好みや耳の形による部分が大きいかもしれません。
バッテリー持ちは大幅に改善

CCイヤーカフイヤホンはあまりにも快適に使えてしまうがゆえに、「もう少し長く使いたいのに…」と感じる場面が度々ありました。
特にダイナミックEQをオンにすると、4時間もしないうちにバッテリーが切れてしまうことが多く、長時間使用する際に少し物足りなさを感じることもあります。
そんなユーザーの声を受けたのか、UUイヤーカフイヤホンでは最大持続時間が2時間延び、カタログ上では8時間に改善されました。
実際に使ってみると、同じような使い方をしていても、バッテリー切れを経験することがなくなりました。まだ正確な実測値はわかりませんが、ダイナミックEQをオンにしていても6時間程度は連続使用できそうです。
ただし、フル充電には1.5時間(CCでは約32分)かかるため、この点は注意が必要です。
とはいえ、10分の充電で約2時間使用可能なので、仕事で1日中使いたい場合でも1〜2回の短時間充電を挟めば十分運用可能でしょう。
物理ボタンの導入で操作も実用的に

本体の操作は物理ボタンとなっています。
操作方法はアプリから好みに応じてカスタマイズ可能で、デフォルトでは左右で音量の上げ下げや再生・一時停止などが割り振られています。
ボタン自体は決して大きくはありませんが、しっかりと押せる作りになっており、操作性は十分です。反応はワンテンポ遅れる印象ですが、それでもCCイヤーカフイヤホンで採用されていたタッチ式よりは格段に使いやすく感じます。
本体には左右の固定はなく、充電ケースに戻した時点で左右が決定される仕様です。そのため、設定次第では物理ボタンが上側に来たり、下側に来たりします。個人的には、親指で押せるようにボタンを下側に配置する方が操作しやすいと感じました。
アプリの文字も見やすく

UU イヤーカフイヤホンはアプリで様々な設定が可能です。
この設定画面が、CCイヤーカフイヤホンでは文字と背景色がかぶってしまい見にくいのですが、UU イヤーカフイヤホンでは改善しています。
どうせならばCCイヤーカフイヤホンの方も改善して欲しいところですが、現状変化はないようです。
UU イヤーカフイヤホンも音質は良い、ただし…

さて、肝心の音質についてです。
もしUU イヤーカフイヤホンが初めてのイヤーカフ型イヤホンなら、その音の良さに驚いたと思います。
UU イヤーカフイヤホンの音の傾向は比較的フラットで、専用アプリの「ダイナミックEQ」をオンにすると低音がしっかりと響くようになります。6,000円程度のワイヤレスイヤホンでこれほどクリアな音が出るなら、間違いなく満足できるレベルです。
しかし、です。私はすでにCCイヤーカフイヤホンを経験しており、その力強い低音と、自然で厚みのあるサウンドに慣れてしまっています。
正直なところ、UUイヤーカフイヤホンの音質はCCイヤーカフイヤホンと比べると一歩及ばないと感じました。
特に低音の質感の違いは顕著で、CCイヤーカフイヤホンの方がより深みがあり、迫力のあるサウンドを鳴らしてくれます。対してUUイヤーカフイヤホンは低音がややタイトで、EQを調整してもCCイヤーカフイヤホンほどの音の沈み込みは得られません。
繰り返しになりますが、UU イヤーカフイヤホンの音が悪いわけではありません。ただ、CCイヤーカフイヤホンのサウンドを知っていて、「同じ音質」を期待すると、少し肩透かしを感じてしまうのです。
SOUNDPEATSのイヤーカフイヤホンはUUとCCどちらがおすすめ?

イヤーカフ型のイヤフォンとして、UU イヤーカフイヤホンの完成度は高く、初めて購入するイヤーカフ型のイヤフォンとして、「UU イヤーカフイヤホン」はおすすめできます。
ただし、既述のとおり音質に関してはCCイヤーカフイヤホンの方が優れています。
最終的には何を優先するのか次第にはなりますが、仕事中や運動中に長時間使うならばUU イヤーカフイヤホンを、イヤーカフ型でも音質を最優先するならばCCイヤーカフイヤホンを、というおすすめの仕方になるかもしれません。
感動があるのはCCイヤーカフイヤホン、イヤーカフ型の快適さを重視し、より扱いやすいモデルが欲しいならUU イヤーカフイヤホン、という感じです。
まとめ

「おいおい、商品提供を受けながら、そんなに別モデルをプッシュして良いのか?」という内容になってしまいましたが、それほど音質に関してはCCイヤーカフイヤホンが素晴らしい製品だった、というのが正直な感想です。
とはいえ、UU イヤーカフイヤホンもまた、非常にバランスの取れた優れたイヤフォン ですので、完成度の高いイヤーカフ型の快適性を求めるなら、間違いなく「買い」だと思います。
最後にまとめると、こんな方には特にUU イヤーカフイヤホンがおすすめです。
- カナル型やインナーイヤー型のイヤフォンが耳に合わない方、疲れてしまう方
- 長時間快適に使えるイヤーカフ型のワイヤレスイヤホンを探している方
- 仕事や調理中に周りの音も聞こえながら音楽を楽しみたい方
- CCイヤーカフイヤホンのタッチ操作が合わなかった方
また、価格面でもUU イヤーカフイヤホンはCC イヤーカフイヤホンよりリーズナブル なので、気軽にイヤーカフ型を試してみたい方にも向いています。
最終的に選ぶポイントとしては、
- なによりも音質重視ならCCイヤーカフイヤホン
- 装着感やバッテリー持ちの良さ、操作性の向上を求めるならUUイヤーカフイヤホン
というシンプルな基準で考えると良いのではないでしょうか。
なお、両モデルに共通するSOUNDPEATSイヤーカフ型イヤホンの魅力については、「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」のレビュー記事で詳しくご紹介しています。装着感や基本的な使い心地などについても触れていますので、ぜひ併せてご覧ください。
兎にも角にも、どちらも素晴らしく快適なイヤフォンであることは保証いたします。
▼紹介アイテム
▼イヤフォンのレビュー記事

コメント