
はたしてUSBケーブルで音が変わるのか。
今更こんなことに疑問を抱くオーディオ好きは少ないのかもしれません。
しかし正直なところ、私自身はずっと半信半疑でした。MacにUSBでDACを接続し、ストリーミングサービスで音楽を聴き始めた2020年頃から、USBケーブルによる音質の変化について、明確な答えを持っていなかったのです。
ところが、エイム電子のUSBケーブル「SHIELDIO UA3」を導入したことで、ついにその疑問に終止符が打たれました。
変わります。
と言うか、かなり変わります。
というわけで、今さら感満載ですが、オーディオ用USBケーブルの定番「SHIELDIO UA3」導入による体験をレポートします。
UACシリーズでも満足してた、はずなんだけど

私の現在の環境は以下の通りです。
iFi audio ZEN Stream →(USBケーブル)→ RME ADI-2 DAC FS
これまで使っていたUSBケーブルは、同じくエイム電子の「UACシリーズ」。これも“オーディオ用”と謳われている製品で、特に不満はありませんでした。そもそも、USBケーブルを変えて音が良くなるという実感が、これまで持てなかったのです。
その前に使っていたのは、エレコムの格安オーディオ用USBケーブル。UACシリーズに変えた際も、「大きな差は感じないな……」というのが正直な感想でした。
「USBケーブルなんて、結局は似たようなもんだよね。」
そう思っていた時期が、私にもありました。
情報量が増し、音楽に“躍動感”が宿る
ところが、SHIELDIO UA3に変えて音源を再生した瞬間――
驚きました。
「え、こんなに違うの……?」
まず明らかに、音の情報量が増えました。
今まで聞き逃していた細かな音が、次々とスピーカーから飛び出してくる感覚。
さらに、どこかクールで冷静すぎると感じていたRME ADI-2 DAC FSの音に、躍動感が加わったのです。淡々と優等生的に鳴っていた音楽が、急に表情豊かになった。そんな印象です。
どうやら、iFi ZEN StreamもADI-2 DAC FSも、これまで本来の実力を発揮できていなかったようです。SHIELDIO UA3の導入によって、ようやくそれぞれのポテンシャルが目覚めた……そう感じました。
高価だが、一度使えば戻れないSHIELDIO UA3
こうなると、もうSHIELDIO UA3を抜き差しすることさえ怖くなってしまいます。
もしも外した結果、今のこの音が二度と再生できなくなってしまうのでは、そんな恐怖心にかられてしまうぐらい素晴らしいです。
唯一の問題は、価格。
SHIELDIO UA3は一番短い50cmでも3万円オーバー。いやいや、いくらなんでも高すぎです。USBケーブルが1万円以上するなんて狂喜の沙汰。まして3万円オーバーなんてオーディオ業界は狂っている。そう思った時期もありました。
ところが、今ではこう思っています。
「3万円でここまで改善するなら、大アリ!」
RME ADI-2 DAC FSの音が“つまらない”のは、業務機器がルーツだから仕方ない――そう思っていたのですが、ケーブル一本の交換でここまで変わるのですから、DACの買い替えを検討していた私には「安上がりな改善策」だったのかもしれません。
冷静になってケーブル自体を見ると、見た目はシンプルで、なぜこれで音が変わるのか説明できません。
でも、確実に音は変わるんですから、不思議としか言いようがありません。
機材を変える前に、ぜひSHIELDIO UA3の導入を
なんのひねりもないですが、SHIELDIO UA3はいいぞ、というお話でした。
USB DACやストリーマーの買い替えをご検討中なら、ぜひその前に、SHIELDIO UA3を試してみてください。
かつての私のように、USBケーブルにあまり重きを置いていない方ほど、その効果に驚くはずです。
もちろん、ケーブル一本で音が劇的に変わるかどうかは、再生環境や機器の組み合わせによって異なるかもしれません。でも、RME ADI-2 DAC FSのような精密で真面目な音を持つ機器ほど、SHIELDIO UA3の効果は際立つと感じました。
口が裂けても、「安い」なんて言えませんが、その価値のある音の変化を楽しめるはずです。
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